5にん 22

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健人side

大変だわ。チビ2人揃って熱出すとはね。帰ったら勝利が聡にお粥食べさせてくれてた。
「勝利、代わるわ。ご飯食べといで。ありがとな」
「あ！うん。風磨くんがマリ病院連れてったよ」
「帰ってきたら大騒ぎだろうから今のうちにできることしちゃいな？」
「うんっ」

「健人くん〜」
「どしたぁ？まだ食べれる？」
「食べさせてくれたらちょっとだけ食べれるかも」
なんだよそれ。可愛いな。

「あーん」
「ん」
「うぎゃあぁぁぁぁ！！」
あ、帰ってきた。風磨が大泣きのマリ抱っこして入ってきた。

「うわあぁぁぁっ！！ひっぐぅ！うえぇぇぇん！」
「兄貴、これ薬。お尻に筋注してもらったから気を付けてあげて。風邪だけど熱高いからって。俺ちょっと休憩させて」
「ありがとな。マリ〜頑張ったなぁ」
風磨がヘロッヘロよ。そりゃそうか。筋注なんてめっちゃ久し振りじゃない？

「ねぇ健人くんが食べさせてくれないと食べれない」
マリのこと抱っこしてあやしてたらいきなり袖引かれた。うわぁ〜甘えん坊チビちゃんが2人だな？
「ちょっ待って！聡、3分待てる？」
「ほんとに3分？」
「うん」

よし。ここはマリを寝かすのが1番だわ。マリが1番寝るのはね、お気に入りのぬいぐるみ持たせて抱っこで背中を一定のペースで叩いて逆の手で優しくお尻ぽんぽんすること。筋注された場所は避けつつやってたら…ほら。顔は涙でベタベタだけど寝始めた。今日は泣き疲れてるから早いな。

そっと布団に寝転ばせて聡の方見たら今か今かって待ってた。
「聡、お待たせ。静かに食べてね。あーん」
「ん〜」
嬉しそうに最後まで食べれた。よかった。

「そしたら薬飲もっか」
「いらない」
「聡〜？それはダメ。ちゃんと飲まないなら座薬入れるよ」
「だってやだもん〜」

「でも熱下がんないとしんどいままだよ？それともマリみたいにお尻に注射打ってもらう？」
「え？！やだぁ…じゃーアイス…」
「アイス？お昼もアイスで飲んだんでしょ？お腹壊すからアイスは一日一個にして」

言ったら目が潤んできたんだけど、泣かしたいわけじゃないんだよ。
「聡、泣かないで。抱っこする？」
「ん〜やだぁ」
全部嫌なんだな…抱っこさせてくれなくて拗ねた顔してそのまま布団入っちゃった。

「聡〜出ておいで。お薬飲むだけだよ？いつも上手にできるじゃん」
「できないっ」
「できるよ。頑張らない？」
「頑張らないー！」

「じゃあマリがご飯食べ終わった時に飲めてなかったら座薬しようね」

3→←聡・マリ

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