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「えぇ、すごい…」


渡「…お前もやる?」


「…いいんですか?なんかいっぱい、うわこれ有名なやつだ」


渡「好きなの使えよ」



と言いながら目の前の機械をスイッチオンすると
スチームのようなものが出てきて顔に当てる。


ハイテク…!渡辺さん美意識高すぎ…。




「このクリーム…ちょっと拝借します、」




ずっと気になっていたけど少し躊躇う価格だったから
こんなかたちで使えるなんて…!




渡「使っていいよ、明日から
これ全部あそこにしまってあるし」


「え、いや、でも…」


渡「お前ひとりくらい使ったところで別に変わんねえし」





優しいのに言い方優しくない!!!





渡「それより、髪乾かさないの?」


「あぁ…今日は課題やらなきゃいけなかったし
ちょっとめんどくさいから自然乾燥でいいかなーって」


渡「髪いたむぞ、」


「たまにこういうことあるんで全然、」


渡「ちょっとここ座って」



渡辺さんが座っているソファの下。

遠慮気味に座ると、大量のスキンケア用品のかごから取り出したドライヤーのスイッチを入れて、私の髪の毛を乾かし始める。


えっ、今どきの男性ってこんなに距離感近いの!?

私が学生だから分からないだけかな!?



渡「ちょっと乾き始めてたからすぐ乾いたわ、終わりー
毛染めしてる?でも髪質綺麗だわ」



パーマをかけている肩より少し長めの髪。

毛染めも何度もしてるしブリーチかけたりしてるから、
髪の毛の痛みは結構あると思ってたけどなんか嬉しい。



「あ、ありがとうございます。渡辺さんって、」


渡「…翔太でいい。くんもさんもいらないし敬語も禁止」


「え、あ、あの、し、翔太…」


渡「俺もAでいい?」


「あ、はい、もちろん…全然、それで…」




すごいしどろもどろ。私。思ってた感じと違うよ?
こんなに話してくれると思ってないから。

戸惑い!!!!!




「それにしても…この量、すごい」


渡「俺こういうの好きなんだよ、悪いか」


「悪いとは言ってない」


渡「現役美容師だからな、俺。美意識持たないと」


「え!?美容師?」


渡「そう。この近くに俺の店ある」


「え!?渡辺さんもお店持ってるんだ」


渡「だから、翔太でいいって言ったろ
…お前も俺の店、通う?」


「…検討しておきます」


渡「ふはっ、じゃあ気が向いたらおいでよ笑」


「あ、笑った…」


渡「バケモンみたいに言うなよ笑、俺だって笑うわ
じゃ、先寝るーおやすみ、A」

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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2024年1月30日 16時

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