盲愛【ab】 (ページ7)

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@…6 ページ7

Aside

昨日の夜からの記憶が無い。
亮平と久々に会えて飲めたことが嬉しかったのだろうか、
それとも羽目を外しすぎたのだろうか。

いつ帰ってきたのかどうやって帰ってきたのか
全くもって覚えていない。
ズキズキする頭を上げて会社に行く準備をする。

ﾋﾟｺﾝｯ

亮平昨日大丈夫だった?

亮平からの1件のLINE
昨日もしかして介抱してもらったとか……
だとしたら申し訳ない。

A大丈夫!亮平が介抱してくれた?ありがとうっ!

そう返し食パンを頬張り家を出た。
徒歩圏内で行けるとこだが、
こんな遅刻ギリギリまで起きないなんて
昨日はほんとにがぶ飲みをしていたようだ。

会社につき、取引先との書類と、
事務作業をしているとまたあの感覚が襲ってきた。

後ろをふりかえっても誰もいない。
こんな会社の真ん中でキョロキョロしてる私は余程ヤバいやつ認定されても仕方が無いが、またあの時見たく視線を感じる。

ただの気の所為であればいいが、
時折知らないお菓子が机の中に入っていることがある。
怖くて食べれていないけど、おそらく会社の人たちなのだろうと目星が着いている。

でもそこからが動けない。
もしも男性なのであれば私の力で到底勝てるわけが無いのだ。

『外の空気吸ってこよ……』

ちょうど仕事もひと段落。
こんなもやもやした気分では大好きな仕事が嫌になってしまう。
あまり人が来ない非常階段に出ると涼しい風が吹いてくる。

あの視線は誰からのものなのか……
帰ってる最中も感じる視線…
やっぱり誰かに言った方がいいのかもしれない。

A今日そっち行っていい?

……ちょっと話を聞いて欲しい気分